私は理学部化学科出身で、大学で化学を学びたい受験生の進路相談によく乗っていたのですが、
この質問は結構多かったです。
千葉大には、理学部と工学部の両方に「化学」を冠した学科があります。理工学部にして一緒にすればよいものを、、紛らわしい。
しかしながら大学のパンフレットやHPからは違いがよく分からない!
私もどちらがいいのかとても迷いました(@_@)
結果…よく分からなかったので校舎がキレイな方にしましたw
(今は工学部棟の方がリニューアルされててキレイです😊)
詳しい違いは、入学後に授業や研究室を知るようになって初めて分かった感じですね。
一言で言うならば、
理学部化学科は「理論」
工学部応用化学科は「実践」
学びの重点を置くところが違う、と言えるかなと感じます。
理学部化学科は、化学の諸現象の「なぜそうなのか」を徹底的に掘り下げて学ぶことができます。
高校までは暗記だった化学が、「論理的に理解できるもの」になっていくのが私自身はとても楽しかったです(*^^*)
もちろん机上の理論の勉強だけでなく実験もたくさんあります。
学んだ通りに上手くいく…ことが最初は難しかったけど、(化学科でも最初はみんな実験ヘタッピです)
自分の目で、手で、学んだものを実体で確認することができました。
研究室に配属になると、学んだものをもって自ら考えながら研究テーマに取り組んでいくようになります。
一方、工学部応用化学科は、化学の視点からそれらの現象を「どう利用するか」にフォーカスを当てた授業や研究がより多いです☆
それでもまぁ共通点が多いため、特に1、2年のうちは同じ授業を受けたりします。
希望すれば、研究室配属で学部を越えて選択肢を広げることも可能です😊
そして気になるのは
「就活にはどっちが有利か?」
この質問も結構されました。
最近は高校生でもここまでの将来を見据えて動いている方が多いんですね~
どちらも強みがあると私は感じますが、個人的な意見としては
・興味ある分野、やりたいことを大学で見つけたい人は理学部化学科
・興味がある程度決まっている人や取り組みたい課題のイメージがある人は工学部応用化学科
をおすすめします☆
私自身はまさに前者のタイプでしたが、社会人になってから特に理学部で良かったなと感じています。
様々な業界をまたいで研究職をしてきましたが、化学の理論は共通だから、学んだことがどこに行っても通用するんです✨
社会人になって理論から学ぼうとするのはとても難しいことなのです。時間的にも、脳の柔らかさ的にも…。学生のうちに根本を学ぶ機会をもらったことに感謝しています。
(ただし理論は不変ではないので、常に勉強ではあります😅)
逆に化学を応用させて、企業として社会に貢献できる技術を考える、ということが最初は慣れなくて難しかったので、
こういった部分は実践を培った工学部が有利となります。
私の知っている応用化学科の先輩は会社の信頼を得て研究者としてバリバリ活躍されています(^o^)
ともあれ、この世の万物の現象の神秘を解き明かす化学という学問はとても魅力的な分野です(*´ω`*)
現在の時点で化学の道を考えてなかった人も、もし「お、なんかいいかも?」と思ってくださったら、ぜひ選択肢の1つに加えてみてください♪